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2019年12月31日火曜日

今年(2019年)食べたラーメンまとめ

大晦日ですので、今年食べたラーメンについても備忘録を兼ねてまとめてみます。
鹿児島編と出張編があります。

1. 「鹿児島編」





【みそらーめんひばり3号店】
荒田八幡駅から歩いて2、3分のところにオープンした味噌ラーメンのお店です。
油そば兎の筋、と言ったほうがわかりやすいかもしれません。
背脂のコクがあって、ボリュームもあるラーメンでした。






【博多ラーメン ごはんや 麦】

このお店は、店名はマイルドですが、想像に反して本格の博多っぽいラーメンでした。
「だるま」とか「秀ちゃん」とかが好きな人向けかなと思います。
唐揚げとかトンカツ定食もあるので、ラーメンが苦手な人とも一緒に入りやすい店だと思います。








【はしにし家】

伊集院にある店で、味は豚骨ではなく、醤油味の中華そばです。
鹿児島なので甘い醤油で作ったラーメンなのですが、どこかで食べた記憶があるのです。
思い返してみると、兵庫県の西脇とかで食べられている播州ラーメン系に似ているような気がしました。「西脇大橋ラーメン」とかが有名です。
味のルーツはどうなんだろう、、、一緒ではないような気がしますが、
兵庫と鹿児島で同じような味のラーメンが提供されているということに不思議な感じを覚えました。









【麺屋 ベース】

大学から見たら、騎射場駅の向こう側にあるラーメン屋で、博多だるま系の味です。
個人的には博多だるま系は、博多ラーメンのスタンダードの味だと思っていて、
この店が大学近くにできてうれしく思いました。

つけ麺は博多っぽい感じではなく、とみ田っぽい感じでした。
鹿児島にはとみ田っぽいつけ麺の店は今の所ないので(東京で流行りすぎているので、こっちに出店してくるのは(系列店やインスパイアなども含め)時間の問題だとは思いますが)、流行りのものを体感したいときなどはおすすめです。
麺が全粒粉配合になればなぁ、と思って期待しています。










【ムギノチカラ】
まだ開店して間もないですが、鶏白湯も鮮魚系のラーメンも食べることが出来る、
鹿児島では珍しい店です。
場所が良かったらもっとお客さんが来て、有名店になるのになぁ、と感じました。





【麺匠一松】
甲突町にあるラーメン屋さんで、ゴマ風味の豚骨ラーメンでした。
食べているうちに、担々麺、それも辛くない担々麺を食べているような気になりました。







【麺屋ちどり】
2019年に初めて行った店なのですが、結構ボリュームが有りました。
玉里自動車学校に行ってる若い人向けなのかもしれません。




2. 「出張編」
出張中に食べた、鹿児島以外の土地でのラーメンです。
あまりに有名な店もありますので、評価はせず、訪問記録とお考えください。





【饗 くろ㐂】
浅草橋、秋葉原近くの超人気店です。
美味しゅうございました。





【METRO RAMEN】
神戸市の三宮センター街地下にあるお店です。
鴨スープが独特でしたが、くせもなく美味しかったです。






【みつ星製麺所 三宮店】
三宮に出張に行った時、夕飯として食べに行った店です。
麺をもうちょっと工夫したら、自分としては好みに近づいてありがたいのですが、チェーン店なので仕方有りません。






【兼虎 天神店】
博多に行ったときに食べたラーメンです。
チェーン店でしたが、丁寧なサービスが印象的でした。






【福島壱麺】
大阪市の福島駅近く。
西日本の百名店に入っているお店です。
さすがに美味しかったです。






【中華そばムタヒロ 大阪福島店】
 ここも西日本の百名店に入っているお店。
そんなにインパクトがある店ではないですが、味やラーメンの流行をきちんと理解している味だと思いました。






【麺香房 三く】
ここの系列店のうどん屋さんは以前利用したことがあるのですが、ラーメン店は初です。
非常にセンスの良い、計算された味でした。
ここも西日本の百名店に入っています。
ここは席につくと前菜が出てくるんですよね。鹿児島のように漬物ではなく、野菜を少し甘く煮たものでした。






【ラーメン人生 JET】
これも福島駅近くのラーメン屋です。以前、どこかで食べた記憶のある味でした。
あいまいですが、関西国際大学の尼崎キャンパスの近くで食べたような、、、気がします。
ここも西日本の百名店に入っています。






【麺や 凛】
大阪の池田駅で降りて、学会前に食べに行った店です。
これも丁寧に作ってあるなぁ、、というのが第一印象でした。










以上が2019年に食べたラーメンでした。
2020年も健康であれば、いろんなところに行っていろんなラーメンを食べたいと思います。

本年度は大変お世話になりました。
皆様にはご迷惑をおかけして恐縮ですが、来年も何卒よろしくお願い申し上げます。

2019年12月30日月曜日

今年(2019年)の食べたものまとめ

今年(2019)食べたもので印象深かったものを、備忘録を兼ねてアップロードしておきます。

まずは台湾で食べた小籠包。
4日間の出張中、最初の3日は1日1回小籠包を食べました。
でも最終日はさすがに飽きて、普通のパスタを食べに行きました。
小籠包は観光客が良く来る有名店ではなく、小さな店を選んで食べに行きました。

最初の店がこちら。
【好公道金鶏園】




2日目の店がこちら。
【杭州小籠湯包】





3日目の店がこちら。
【明月湯包】




どの店も美味しかったです。あえてこの中で1番を決めるなら、3日目に行った【明月湯包】がスープが多めなので、個人的には美味しく感じました。
台湾の小籠包で一番有名な店は鼎泰豊だと思いますが、インドネシア、マレーシア、日本ですでに行ったことがあるので、今回は並んでまで食べるのはパスしました。

2019年12月17日火曜日

来週12/23のゼミについて

来週、12/23月曜日3限のゼミは、学外活動ではなく研究室で通常の授業を行います。

その時間であれば研究室訪問をして頂いても構いませんので、まだゼミを決めかねている方、もう一度確認してみたいこと、質問してみたいことがある方等はお気軽にお越し下さい。

2019年12月2日月曜日

認知症と心理学

心理学分野でなぜ認知症を扱うのか、医療や福祉ではなく、なぜ心理学なのか、という事が不思議だと思う人は、まずこのWEB漫画を読んでください。

http://www.webchikuma.jp/category/ninchisho
(いつもお世話になっている佐藤先生が監修・出演?してらっしゃいます)

序章のところを読んでもらえれば、なんとなく認知症と心理学の関係がわかってもらえるかなと思います。

これに加えて、当研究室の特徴として、個人要因ばかりではなく、個人と社会の関係や、個人と地域の関係などの社会的要因を重要視して研究を進めています。

一昔前は個人と社会の関係、例えばソーシャル・サポートの研究を重要視していたのですが、最近は個人と地域との関係、例えばソーシャル・キャピタルの研究の方が取り組む頻度は多くなっています。

これは認知症だけでなく、高齢者のメンタルヘルスの研究でも同じことなのですが、超高齢社会を迎え、個人や家族だけで病気と立ち向かうことが限界になっていると考えられるため、地域社会全体でこの問題に対処したほうが良いと思っているからです。

認知症という疾患を理解する、というのは医学系の研究ですが、地域と認知症の関係、地域と高齢者のメンタルヘルスとの関係を理解する、というのは心理社会系が取り組むべき研究だと思いますので、できる限りはやってみたいと思っています。

2019年11月29日金曜日

日本老年臨床心理学会は欠席します

申し訳有りませんが、明日からの日本老年臨床心理学会は欠席させていただきます。
委任状等は本日FAX致しましたので、もし届いておりませんでしたらメールの方で連絡をいただければ幸いです。

ご迷惑をおかけし恐縮ですが、盛会をお祈り申し上げます。

2019年11月12日火曜日

ゼミ説明会の補足2

いろいろな活動をしていますが、そうは言っても卒論に関係するのは研究内容ですので、ここの研究室が比較的得意な分野・テーマについて説明します。

1. 介護ストレス

介護をしている人のストレスのことです。これは家族介護者も介護スタッフも含みます。
介護ストレスに関連している要因とか、続けられるための心の持ちようとか、スタッフの離職意思とか、考えられるものは結構手当たり次第に取り組んで来ましたので、かなりの変化球でも打ち返すことが出来ると思います。

2. 死生観

高齢者の死生観や青年期の死生観の研究です。時々これに興味を持つ学生がいますが、倫理的に無理のない範囲で研究するような調査デザインを考えることが多いです。

3. 高齢者の精神的健康

精神的健康と言っても様々ですが、特に高齢者の抑うつに興味があり、関連要因を調査することが多いです。抑うつの関連要因を明らかにすることで、高齢者の自殺予防につながると考えています。ここの研究室では医学的な要因ではなく、心理的要因や社会的要因に焦点を当てて研究をします。例えば、中部地方(名古屋とか岐阜とか)では朝ごはんに喫茶店のモーニングを食べる習慣がありますが、その習慣がある人とない人を身体的健康を統制した上で比較し、うつ度を探る、というような研究です。この例にあるように、身近なところに結構研究のヒントがあったりもします。自分の地元では一般的だけど、広く知られてはいないような文化や習慣との関連をみるのは、非常に面白いと思います(ケンミンショーっぽい感じがするかもしれません)。
このようにローカルな要因を明らかにし、グローバルに発信することは、地域の良いところを改めて見直すことや地域のきずなの再確認につながります。研究を通じて少しでも地域に貢献したい、と考える人向けのテーマだと思います。

4. 高齢者の防災行動

研究室というか自分自身が取り組み始めてまだ日が浅いのですが、昨今の災害で被害に合われた方の多くは高齢者であるため、高齢者に焦点を当てた防災行動の研究が必要と思い、積極的に取り組んでいます。CiNiiやGoogle Scholarで検索しても、高齢者を対象とした防災心理学的な研究は数少ないのがわかると思います。ですので、先行研究を参考にして書くタイプの卒論は書きにくいと思いますが、フロンティアを切り拓きたい、と考えるタイプの卒論にはうってつけのテーマだと思います。ちなみに、私自身も先行研究の重箱の隅を突くような研究はあまり好みじゃなく、多少手法などが洗練されてなくても、新しい知見を提供するような研究が好きです。



2019年11月11日月曜日

ゼミ説明会の補足

今日ゼミ説明会では急いでいたので詳しく説明できなかった部分を補足します。

1. 就職について

まだ一期生が卒業してないので何とも言えません。
ただ、ちょっと検索してもらえればわかると思いますが、
老年心理をメインに研究している大学の研究室は国内ではかなり少ないです。
もちろん本人次第ではありますが、就職の時の自己アピールとして、
ありきたりのエピソードではない、ここでしか経験出来ない事を喋れるのは有利に働くはずです。
まぁ、ホントに本人次第ですが。

2.学外活動について

現在、ゼミとして参加しているのはさつま町の認知症カフェ、垂水市の研究プロジェクト、桜島住民の防災行動調査です。
それぞれが現在良くニュースなどでも取り上げられる問題ですし、社会的なニーズも高いトピックだと思います。
この中で興味のあるものを探し、卒論などに発展させていきます。

3. 対人関係が苦手な人について

対人関係が苦手な人は心理学を専攻している学生に一定数存在します。自分だけかなと思っている人もいるのですが、大丈夫。結構います。
対人関係が苦手なので、学外活動に行きたくないなぁ、と思うかもしれません。でも、うちのゼミの対人場面というのはほとんど高齢者が相手です。皆さん学生に対しては非常に優しく接して頂けますし、こちらの知らない様々なエピソードを教えてもらえ、人生の勉強にもなります。
つまり、何が言いたいかというと、現在、人見知りとか対人関係が苦手な人であっても、うちのゼミで活動する事で、それを克服したり、少し自信をつけることがかなりの確率で可能だということです。就活での面接が不安な人も多いかと思いますが、4年の春になっていきなり性格が陽気になって(陽キャ)、面接が得意になったりはしません。無理をすれば出来るかもしれませんが、そうして性格に合わない企業に入っても後がキツいだけです。
だから、少しずつ訓練する事が重要なのです。多分、最初の認知症カフェに参加する時は不安だと思いますが、何回か参加しているうちに顔を覚えてもらえ、向こうから話しかけてもらえ、あなたに会うのが楽しみなのよ、と言われたりもします。そのような活動を通じて得られた自信は、その後の人生にも影響します。
だからですね、長くなりましたが、現在、対人関係が苦手だということだけで、そういった活動を避けるというのは勿体ないと思うのです。
対人接触が一切無理、という人はさすがに厳しいですが、そうでないなら一度ゼミ見学なり、先輩に話を聞いたりしてみて欲しいと思います。



2019年8月15日木曜日

録画済みの映画を消化する

お盆休みに自分以外の家族は帰省してしまい、久しぶりに一人になったので、録画しているけどなかなか見ることのなかった映画(アニメ)を消化しました。

見たのは、「聲の形」と「秒速5センチメートル」です。

「聲の形」は夜の12時頃から鑑賞し始めて、最後まで見て寝て、朝起きたらもう一度巻き戻して途中から見なおしました。
たぶん、また見なおすと思います。

「秒速5センチメートル」は、自分達が引っ越してきて鹿児島にいるので、少しシンクロする部分があるように感じました。自分が、というより、長男が、シンクロする部分が多いと思います。映画の主人公のように、中学生になって鹿児島に引っ越してきて、周囲とのコミュニケーションに迷い、距離を感じつつ成長していく、という点がシンクロしているかもしれません。これは長男に見せるべきなのかなぁ。高校生になってからの方が良いのか。難しいところです。

あとは、ともかく1度は種子島にロケット打ち上げを見に行かないとダメですね。行きたいんですが予定を合わせるのが難しいんですよね。。。

2019年8月14日水曜日

何かを忘れている気がする

お盆に入ってますが、大学で採点作業をしています。
でも、何かを忘れている気がするのですが、なんなのでしょう。
遅れている原稿のことは覚えています(申し訳ありません。。。)。
あとは、採点作業、家事、家庭内のこと、大分の実家のこと、関西国際大学での非常勤のこと、研究倫理委員会のこと、データの分析のこと、研究計画のまとめ、後はなにかあったかなぁ。
他にも細かいこと、特に業務のことはいっぱいあるけど、それは頭の中で別枠で管理しているから、大丈夫だとは思います。
他に何かあったような気がするんだけどなぁ。。。

2019年7月9日火曜日

認知症カフェの記事

大学の広報に認知症カフェの記事が出ました。ご覧頂ければ幸いです。

https://www.kagoshima-u.ac.jp/topics-education-students/2019/07/post-1581.html


当日はこのような感じで学生と高齢者との交流をしました。
参加した学生は、主に心理学コースの3年生です。
また来年も実施したいと考えていますので、心理学コース以外の学生も興味があったらぜひ参加して下さいね。

2019年7月7日日曜日

無事

先週の大雨、土砂災害ではご心配をおかけしました。
特に問題となるような被害は、これまでのところ学生からも家族からも聞いておりませんので、とりあえず私の周囲で把握している範囲では無事だったことをご報告致します。
ただ、大学から近い場所で土砂崩れが起きましたので、今年も災害に対し気を引き締めて望む所存でおります。
皆様が無事で健康にお過ごしになられるよう、心からお祈り申し上げます。

2019年4月18日木曜日

家族介護者における主観的安寧感尺度の信頼性と妥当性の検討

これも昔の論文ですが、オープンアクセスになっていますので、貼っておきます。

安部幸志(2004)家族介護者における主観的安寧感尺度の信頼性と妥当性の検討. 健康心理学研究,17(1),47-55.

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jahp/17/1/17_47/_article/-char/ja

○目的
 疾患を有する患者やその家族の心理的状態に関する研究では、これまで抑うつや不安などのネガティブな側面に注目されてきました。その測定尺度も、CES-DやHADS、STAIなどうつや不安を測定するものが多く開発されています。しかしながら、一部の研究では、(2004年頃はポジティブ心理学はまだあまり注目されていませんでしたが)そのような否定的状態だけでなく、肯定的状態に着目した研究がいくつか報告されています。例えばAffect Balance ScaleやLife Satisfaction Index-Zを抑うつ指標と同時に測定し、様々な要因が抑うつに与える影響を検討すると同時に、肯定的な状態に影響を与える要因を明らかにしています。
 一方、日本ではこの肯定的状態(Positive Affect)を測定するための尺度は少なく、特に介護者のようなストレス状況下における対象者に実施するための短時間で回答可能な簡便な尺度というものはほとんど認められていません。そこでこの研究では、上記のように、ストレス状況下における対象者であっても、肯定的状態、ここでは安寧(well-being)と定義しますが、その安寧な状態を短時間で回答できうる簡便な尺度を開発することを目的としました。

○尺度の使用について
 この尺度に関して、著作権は放棄致しませんが、研究・教育目的であるならば自由に使用して頂いて構いません。事前・事後の許諾なく使用して頂いて結構です。なお、それでも倫理委員会等の規定で使用許諾の書類が必要な場合は、出来るだけ迅速に対応致しますので、ご連絡下さい。

○使用方法、信頼性と妥当性
 この尺度は5項目で構成されており、信頼性はα=.91と高い内的一貫性が認められています。使用する際は単純和を算出し,「主観的安寧感」得点として下さい。
 検証的因子分析により、データへの高い適合性も確認しています(χ2(5)= 28.18, p< .001, GFI =.94, CFI = .96)。

尺度の詳細については、上記URLにある論文のPDFを参照して下さい。なお、実際に質問紙を作成する際のイメージとして、尺度項目を画像で貼付いたしますので、ご参考になれば幸いです。




2019年4月12日金曜日

Caregiving Stress Appraisal Scale

Caregiving Stress Appraisal Scale (CSA) is a simple scale for measuring family caregiver stress.

Abe, K. (2007) Reconsidering the Caregiving Stress Appraisal scale: Validation and examination of its association with items used for assessing long-term care insurance in Japan. Archives of Gerontology and Geriatrics, 44, 287-297.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16890304


This scale have high reliability and validity for measuring caregiver's stress.
The author have copyright for the production but it is free to use the scale for research and educational purposes.


PDF version is here(2022.2.19).

2019年4月11日木曜日

主観的介護ストレス評価尺度について

この論文はオープンアクセスにはなっていないのですが、ときどき使用される研究者がおられるので、一応書いておきます。

安部幸志(2001)主観的介護ストレス評価尺度の作成とストレッサーおよびうつ気分との関連について. 老年社会科学,23,40-49.
https://ci.nii.ac.jp/naid/40004307083

Abe, K. (2007) Reconsidering the Caregiving Stress Appraisal scale: Validation and examination of its association with items used for assessing long-term care insurance in Japan. Archives of Gerontology and Geriatrics, 44, 287-297.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16890304

このうち、老年社会科学の論文は、メディカルオンラインが使える環境にある場合は、ダウンロードが出来る可能性が高いです。Archives of Gerontology and Geriatricsは大学や施設が雑誌と契約していないとダウンロード出来ないと思われます。ただ、両方とも図書館等を通じてコピーの取り寄せは出来ると思います。

○目的
介護を要する高齢者における家族介護者の負担感を測定しようとする試みがいくつか行われています。有名なのはZaritの介護負担感尺度ですが、その後も様々な介護負担等の測定尺度が作られています。90年代初頭から心理・社会学系ではLazarusらのストレス認知理論に沿った研究が行われるようになり、「介護負担」ではなく「介護ストレス」として捉える研究が多くなってきました。ただ、「介護ストレス」として研究の中では扱っていても、もともと「介護負担」として作成された尺度を用いることが多く、ストレス認知理論における認知的評価としての機能を実証したものは数少ない状況でした。そこで、この研究では、既存の研究を整理し、理論に沿った機能を有する尺度を作成することを目的としています。

2001年の論文は尺度を作成し、因子分析や内的一貫性を検証した上で、ストレス認知理論に沿った機能を有するかどうか、実証したものです。
2007年の論文は、2001年の論文で作成した尺度の信頼性と妥当性を検証したものです。

○尺度の使用について
 この尺度に関して、著作権は放棄致しませんが、研究・教育目的であるならば自由に使用して頂いて構いません。事前・事後の許諾なく使用して頂いて結構です。なお、それでも倫理委員会等の規定で使用許諾の書類が必要な場合は、出来るだけ迅速に対応致しますので、ご連絡下さい。

○使用方法、信頼性と妥当性
 この尺度は12項目で構成されており、下位尺度として「社会的拘束感」と「身体的消耗感」の2つがあります。下位尺度はそれぞれ6項目ずつから構成されており、信頼性は「社会的拘束感」がα=.907、「身体的消耗感」がα=.906と高い内的一貫性が認められています。使用する際は下位尺度ごとに単純和を算出して下さい。また、因子間相関も高いため、「主観的介護ストレス」として単純加算した得点を使用することも可能です(安部、2001)。
 2007年の論文では基準関連妥当性を検討するために、Zarit介護負担感尺度との相関を算出しており、「社会的拘束感」が r = 0.71(p<.01)、「身体的消耗感」が r = 0.77 (p<.01)、主観的介護ストレス全体が r = 0.78 (p<.01)と、いずれもZarit介護負担感尺度と有意な相関が認められています。



2019年4月2日火曜日

介護マスタリーの構造と精神的健康に与える影響

昔書いた論文で、現在オープンアクセスになっているものをリンクしておきます。

安部幸志(2002). 介護マスタリーの構造と精神的健康に与える影響 健康心理学研究, 15(2),12-20.

https://www.jstage.jst.go.jp/article/jahp/15/2/15_12/_article/-char/ja

https://doi.org/10.11560/jahp.15.2_12
(上記二つは同じリンク先となるはずです)

○目的
 マスタリーとは、ある問題に対する解決能力やその予期に関する比較的安定した自己知覚です(Pearlin & Schooler, 1978)。この研究では、マスタリーを介護場面に適用し、介護者の個人的能力や介護行動に対する肯定的評価として測定するための尺度を開発することを目的としています。
 マスタリーとセルフ・エフィカシーの概念の違いですが、セルフ・エフィカシーはある行動を遂行する前段階の予期として使用されることが多いと思いますが、マスタリーは一定の行動をすでに遂行済みであり、その結果を振り返って自己評価を行った結果として捉えうるものと考えられます。

○尺度の使用について
 この尺度に関して、著作権は放棄致しませんが、研究・教育目的であるならば自由に使用して頂いて構いません。事前・事後の許諾なく使用して頂いて結構です。なお、それでも倫理委員会等の規定で使用許諾の書類が必要な場合は、出来るだけ迅速に対応致しますので、ご連絡下さい。

○使用方法、信頼性と妥当性
 この尺度は10項目で構成されており、下位尺度として「介護役割への達成感」と「介護に対する対処効力感」の2つがあります。下位尺度はそれぞれ5項目ずつから構成されており、信頼性は「介護役割への達成感」がα=.819、「介護に対する対処効力感」がα=.751と高い内的一貫性が認められています。使用する際は下位尺度ごとに単純和を算出して下さい。また、因子間相関も高いため、「介護マスタリー」として単純加算した得点を使用することも可能です。

 なお、論文のPDFでは第1因子の名称が表中は「介護自己達成感」、文章中は「介護役割への達成感」としていますが、文章中の「介護役割への達成感」が正しい名称です。

 妥当性に関して、検証的因子分析結果から因子的妥当性は確認されていますが、他の妥当性を推し量る基準との関連については、検討の余地が残されています。

尺度の詳細については、上記URLにある論文のPDFを参照して下さい。なお、実際に質問紙を作成する際のイメージとして、尺度項目を画像で貼付いたしますので、ご参考になれば幸いです





2019年4月1日月曜日

簡易死生観尺度(QIDA-8)の作成と信頼性・妥当性の検証

大学の紀要に新しい死生観尺度に関する論文が掲載されました。

安部幸志(2019). 簡易死生観尺度(QIDA-8)の作成と信頼性・妥当性の検証. 鹿児島大学法文学部紀要人文学科論集,86,1-7.

http://hdl.handle.net/10232/00030453

○尺度の説明と使用許諾について
既存の死生観尺度のエッセンスを抽出し、より簡便に使用できる尺度を作成することを目的とした研究です。この尺度に関して、著作権は放棄致しませんが、研究・教育目的であるならば自由に使用して頂いて構いません。事前・事後の許諾なく使用して頂いて結構です。なお、それでも倫理委員会等の規定で使用許諾の書類が必要な場合は、出来るだけ迅速に対応致しますので、ご連絡下さい。

○使用方法、信頼性と妥当性
この尺度は8項目で構成されており、4つの下位尺度があります。第1因子は「死への恐怖・不安」、第2因子は「死後の世界観」、第3因子は「追悼・供養意識」、第4因子は「解放としての死」です。使用する際は、下位尺度ごとに単純和を行い、尺度得点を算出して下さい。

 下位尺度には、それぞれ2項目ずつ含まれており、信頼性はα=.650~.796ですので、十分に使用可能と考えられる値となっています。再検査も行いましたが、すべての下位尺度においてプレ・ポストで有意な相関が認められました。第1~3因子はプレ・ポストで.70以上の有意な相関が認められたのですが、第4因子は.54とやや低い値が認められました。これは「解放としての死」概念が青年期においてやや変動しやすい傾向にあることを示していると考えられます。

 尺度の妥当性については、うつ・不安尺度と一部有意な相関が認められ、既存の死生観尺度と同様の結果が得られています。本尺度を利用した研究を今後展開していく予定ですが、妥当性についてはまだ検討の余地が残されています。

 尺度の詳細については、上記URLにある論文のPDFを参照して下さい。なお、実際に質問紙を作成する際のイメージとして、尺度項目を画像で貼付いたしますので、ご参考になれば幸いです。




2019年3月1日金曜日

桜島ナイトウォーク Final

桜島ナイトウォークは今年が最後になるらしいです。

https://sakurajima-night-walk.jimdo.com/

強い雨さえ降らなかったら、最後なんで参加したいと思います。

2019年2月26日火曜日

大学寮への申込み&入学後に必要なもの&ミールカード

・大学寮について
本学の大学寮への申込みは2/15までで締め切っているらしいです。

https://www.kagoshima-u.ac.jp/education/ryou.html

せめて前期試験の合格発表後に締め切って欲しいですよね。
合格してから下宿先探すという人も多いでしょうに。

・入学後に必要なものの購入について
合格後、大学生活で何が必要なのかわからない、という人もいると思いますが、
入学後に先輩に聞くのが一番良いと思います。
先生に聞いても、若い学生とは世代が違うので的外れな答えになる可能性が高く、
先輩に聞いてください。

心理学コースでは入学後にオリエンテーションがあり、新入生と先輩との交流の場を設けていますので、そこでいろいろ聞いてみるのが良いと思います。

個人的には、パソコンなどの高額な支出が見込まれるものについても、生協などでおすすめのものも検討しつつ、分野で特殊なソフトが必要になる可能性もあるため、入学後に情報を集めてから購入したほうが良いと思います。

・ミールカードについて
本学の生協では、ミールカードという制度があります。

http://kyushu.seikyou.ne.jp/ku-coop/dining/meal.html

具体的には日曜日を除く、毎日1200円1000円まで食堂で自由に食べられるという制度で、先払いが必要ですが、毎日使うと考えると、年間で見ればかなりオトクな制度です。
ただ、一人暮らしで、朝食も食べる人、夜も学校で食べて帰る人、などが対象ですので、まかないが出るバイトをする人や、ラーメンの食べ歩きが趣味、という人は向いてないと思います。

2019年2月19日火曜日

生老病死の行動科学

出張から帰ってきたら生老病死の行動科学の冊子を頂いたので、読む。

自分だけ、なんか固い文章だなぁ。もうちょっとエッセイ風に書いたほうが良かったかもしれない。反省。

先輩、後輩の文章を読み、あの頃をいろいろと思い出す。でもまだ思い出とするには早い気もするし、ほとんどの先輩後輩は現在進行系で頑張っているため、りんろうの歴史はまだまだこれから作られる、と思う。

3月はまだ行けるかどうかわからないが、行く方向で調整しております。
鹿児島からだと前泊後泊なんだよねぇ。。。

2019年2月18日月曜日

つくばでの非常勤終了

筑波大学での心理学演習の非常勤が終了しました。
受講生の皆さん、お疲れさまでした。

2019年2月8日金曜日

生涯発達心理学と発達心理学

問い合わせがありましたので、こちらに回答を公開します。

鹿児島大学法文学部では、授業名として、「生涯発達心理学」と「発達心理学」の双方が開講されていますが、このうち移行措置対象の読み替え対応科目であるのは、「発達心理学」の方です。
「生涯発達心理学」は読み替え対応科目ではありませんので、ご注意下さい。

https://kadai-houbun.jp/engine/wp-content/uploads/2018/04/news-180402.pdf

2019年1月23日水曜日

JASPを試してみる 因子分析とSEM

心理学ワールドの84号に新しいフリーの統計ソフトとしてJASPの記事が掲載されていたので、さっそく試してみました。

https://jasp-stats.org/

よく使う分析方法として、因子分析とSEMをやってみようかな、と。


因子分析を試したものがこの図です。
いちいちrunさせなくても、手法をクリックして変える度に出力が変わるのは使いやすいと思いました。他のソフトもこういう感じになるといいなぁ。

因子分析そのものは、回転方法はバリマックスやプロマックスを選べるのですが、抽出方法が現時点では選べないようです(主因子法とか最尤法とか)。

どこにも抽出方法が書いてないのでwebで検索すると、「一般化最小二乗法」のようです。

https://github.com/jasp-stats/jasp-desktop/issues/1503

まだ使い込んでないのでなんとも言えないのですが、基本はRをベースにして作られているので、手入力で出来るようにそのうちなりそうな気がします。

SEMの方は、まだ制作中っぽく、画面に手入力の画面がでて、プログラムを書けば出力はしてくれる様子。


こっちは正直手入力するぐらいなら、わざわざこれ使わなくてもR使いますがな!という感じはするんですが、使いやすさに配慮して開発しているのは感じましたので、多分そのうちアップデートされるのではないでしょうか。

でも、因子分析の件でネットの掲示板に書き込みがあり、「開発チームに伝えとくよ!」という返信が関係者らしき人物からあったのは2017年5月。

https://forum.cogsci.nl/discussion/3072/exploratory-factor-analysis-in-jasp-important-parameters-are-not-reported

2019年1月の時点で、まだアップデート(因子抽出方法の選択が出来るようになること)は来てないようですので、かなりゆっくり待っておいた方がいい気がします。まぁ、フリーなので仕方ないでしょうね。