ラベル

2019年11月12日火曜日

ゼミ説明会の補足2

いろいろな活動をしていますが、そうは言っても卒論に関係するのは研究内容ですので、ここの研究室が比較的得意な分野・テーマについて説明します。

1. 介護ストレス

介護をしている人のストレスのことです。これは家族介護者も介護スタッフも含みます。
介護ストレスに関連している要因とか、続けられるための心の持ちようとか、スタッフの離職意思とか、考えられるものは結構手当たり次第に取り組んで来ましたので、かなりの変化球でも打ち返すことが出来ると思います。

2. 死生観

高齢者の死生観や青年期の死生観の研究です。時々これに興味を持つ学生がいますが、倫理的に無理のない範囲で研究するような調査デザインを考えることが多いです。

3. 高齢者の精神的健康

精神的健康と言っても様々ですが、特に高齢者の抑うつに興味があり、関連要因を調査することが多いです。抑うつの関連要因を明らかにすることで、高齢者の自殺予防につながると考えています。ここの研究室では医学的な要因ではなく、心理的要因や社会的要因に焦点を当てて研究をします。例えば、中部地方(名古屋とか岐阜とか)では朝ごはんに喫茶店のモーニングを食べる習慣がありますが、その習慣がある人とない人を身体的健康を統制した上で比較し、うつ度を探る、というような研究です。この例にあるように、身近なところに結構研究のヒントがあったりもします。自分の地元では一般的だけど、広く知られてはいないような文化や習慣との関連をみるのは、非常に面白いと思います(ケンミンショーっぽい感じがするかもしれません)。
このようにローカルな要因を明らかにし、グローバルに発信することは、地域の良いところを改めて見直すことや地域のきずなの再確認につながります。研究を通じて少しでも地域に貢献したい、と考える人向けのテーマだと思います。

4. 高齢者の防災行動

研究室というか自分自身が取り組み始めてまだ日が浅いのですが、昨今の災害で被害に合われた方の多くは高齢者であるため、高齢者に焦点を当てた防災行動の研究が必要と思い、積極的に取り組んでいます。CiNiiやGoogle Scholarで検索しても、高齢者を対象とした防災心理学的な研究は数少ないのがわかると思います。ですので、先行研究を参考にして書くタイプの卒論は書きにくいと思いますが、フロンティアを切り拓きたい、と考えるタイプの卒論にはうってつけのテーマだと思います。ちなみに、私自身も先行研究の重箱の隅を突くような研究はあまり好みじゃなく、多少手法などが洗練されてなくても、新しい知見を提供するような研究が好きです。



0 件のコメント:

コメントを投稿

注: コメントを投稿できるのは、このブログのメンバーだけです。