ラベル

2019年11月29日金曜日

日本老年臨床心理学会は欠席します

申し訳有りませんが、明日からの日本老年臨床心理学会は欠席させていただきます。
委任状等は本日FAX致しましたので、もし届いておりませんでしたらメールの方で連絡をいただければ幸いです。

ご迷惑をおかけし恐縮ですが、盛会をお祈り申し上げます。

2019年11月12日火曜日

ゼミ説明会の補足2

いろいろな活動をしていますが、そうは言っても卒論に関係するのは研究内容ですので、ここの研究室が比較的得意な分野・テーマについて説明します。

1. 介護ストレス

介護をしている人のストレスのことです。これは家族介護者も介護スタッフも含みます。
介護ストレスに関連している要因とか、続けられるための心の持ちようとか、スタッフの離職意思とか、考えられるものは結構手当たり次第に取り組んで来ましたので、かなりの変化球でも打ち返すことが出来ると思います。

2. 死生観

高齢者の死生観や青年期の死生観の研究です。時々これに興味を持つ学生がいますが、倫理的に無理のない範囲で研究するような調査デザインを考えることが多いです。

3. 高齢者の精神的健康

精神的健康と言っても様々ですが、特に高齢者の抑うつに興味があり、関連要因を調査することが多いです。抑うつの関連要因を明らかにすることで、高齢者の自殺予防につながると考えています。ここの研究室では医学的な要因ではなく、心理的要因や社会的要因に焦点を当てて研究をします。例えば、中部地方(名古屋とか岐阜とか)では朝ごはんに喫茶店のモーニングを食べる習慣がありますが、その習慣がある人とない人を身体的健康を統制した上で比較し、うつ度を探る、というような研究です。この例にあるように、身近なところに結構研究のヒントがあったりもします。自分の地元では一般的だけど、広く知られてはいないような文化や習慣との関連をみるのは、非常に面白いと思います(ケンミンショーっぽい感じがするかもしれません)。
このようにローカルな要因を明らかにし、グローバルに発信することは、地域の良いところを改めて見直すことや地域のきずなの再確認につながります。研究を通じて少しでも地域に貢献したい、と考える人向けのテーマだと思います。

4. 高齢者の防災行動

研究室というか自分自身が取り組み始めてまだ日が浅いのですが、昨今の災害で被害に合われた方の多くは高齢者であるため、高齢者に焦点を当てた防災行動の研究が必要と思い、積極的に取り組んでいます。CiNiiやGoogle Scholarで検索しても、高齢者を対象とした防災心理学的な研究は数少ないのがわかると思います。ですので、先行研究を参考にして書くタイプの卒論は書きにくいと思いますが、フロンティアを切り拓きたい、と考えるタイプの卒論にはうってつけのテーマだと思います。ちなみに、私自身も先行研究の重箱の隅を突くような研究はあまり好みじゃなく、多少手法などが洗練されてなくても、新しい知見を提供するような研究が好きです。



2019年11月11日月曜日

ゼミ説明会の補足

今日ゼミ説明会では急いでいたので詳しく説明できなかった部分を補足します。

1. 就職について

まだ一期生が卒業してないので何とも言えません。
ただ、ちょっと検索してもらえればわかると思いますが、
老年心理をメインに研究している大学の研究室は国内ではかなり少ないです。
もちろん本人次第ではありますが、就職の時の自己アピールとして、
ありきたりのエピソードではない、ここでしか経験出来ない事を喋れるのは有利に働くはずです。
まぁ、ホントに本人次第ですが。

2.学外活動について

現在、ゼミとして参加しているのはさつま町の認知症カフェ、垂水市の研究プロジェクト、桜島住民の防災行動調査です。
それぞれが現在良くニュースなどでも取り上げられる問題ですし、社会的なニーズも高いトピックだと思います。
この中で興味のあるものを探し、卒論などに発展させていきます。

3. 対人関係が苦手な人について

対人関係が苦手な人は心理学を専攻している学生に一定数存在します。自分だけかなと思っている人もいるのですが、大丈夫。結構います。
対人関係が苦手なので、学外活動に行きたくないなぁ、と思うかもしれません。でも、うちのゼミの対人場面というのはほとんど高齢者が相手です。皆さん学生に対しては非常に優しく接して頂けますし、こちらの知らない様々なエピソードを教えてもらえ、人生の勉強にもなります。
つまり、何が言いたいかというと、現在、人見知りとか対人関係が苦手な人であっても、うちのゼミで活動する事で、それを克服したり、少し自信をつけることがかなりの確率で可能だということです。就活での面接が不安な人も多いかと思いますが、4年の春になっていきなり性格が陽気になって(陽キャ)、面接が得意になったりはしません。無理をすれば出来るかもしれませんが、そうして性格に合わない企業に入っても後がキツいだけです。
だから、少しずつ訓練する事が重要なのです。多分、最初の認知症カフェに参加する時は不安だと思いますが、何回か参加しているうちに顔を覚えてもらえ、向こうから話しかけてもらえ、あなたに会うのが楽しみなのよ、と言われたりもします。そのような活動を通じて得られた自信は、その後の人生にも影響します。
だからですね、長くなりましたが、現在、対人関係が苦手だということだけで、そういった活動を避けるというのは勿体ないと思うのです。
対人接触が一切無理、という人はさすがに厳しいですが、そうでないなら一度ゼミ見学なり、先輩に話を聞いたりしてみて欲しいと思います。